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キャンピングカー業界の動向調査2014年度は装備の充実したキャブコンとバスコンが前年比3割増で人気上昇!?~「東京キャンピングカーショー2015」7月4日、5日開催~

日本のキャンピングカー総保有台数は89,800台

日本RV協会(JRVA)に所属するキャンピングカー事業者が、昨年(2014年)に出荷および輸入したキャンピングカーの総台数は4,720台、廃車台数は205台であることが分かりました。
それに、これまでの保有台数(推定85,200台)を加えると、日本国内におけるキャンピングカーの総保有台数は約89,800台と見積もることができるようになりました。

国産車では装備の充実したキャブコンが著しい伸び率を示す

日本RV協会会員事業者による2014年度の国産キャンピングカーの新車の総出荷台数は、軽自動車キャンピングカーを含め4,434台でした。これは、その前年(2013年)の4,416台を18台上回る数値となりました。(前年比100.41%)
その内訳をみると、キャブコンは前年度の975台が1,263台に増え、前年比29.5%アップ。バスコンも85台が107台に増えて25.9%アップを記録しました。

しかし、バンコンは昨年記録した1,724台をわずかに下回る1,651台を計上し、前年比4.2%ダウン。キャンピングカートレーラーも、72台が25台に減って、65.3%ダウンとなりました。また、2011年からずっと上昇傾向を示していた「8ナンバー以外」の車両は、前年の1,495台から1,368台と減少し、前年比8.5%ダウンとなりました。

このように、国産キャンピングカーにおいては、これまで順調に出荷台数を伸ばしてきたバンコンおよび「8ナンバー以外」の伸び率が鈍化した分、逆にキャブコンとバスコンの伸び率が上がったことが読み取れます。
キャブコンは、バンコンおよび「8ナンバー以外」の車両に比べ、一般的に製作コストも高く、かつ装備内容が充実しているため、高額価格帯に属する傾向が強くなります。同じようにバスコンも充実装備を誇る車両が市場の中核を占め、高額商品の方に分類されます。そのような車両が増えてきたことは、政府の経済振興政策を反映し、景気が高揚してきていることが背景になっていると推測されます。

また、「バンコン」および「8ナンバー以外」として区分けされる車両は、一般的に、道の駅や高速道路のSA・PAで車中泊する用途に適していると認知されてきたため、ベッド機能以外の装備面を簡素化する傾向を強めてきましたが、装備の充実したキャブコンとバスコンが伸びてきたということは、その車中泊においても、より快適な居住空間を享受しようというニーズが広まってきたことをうかがわせます。

軽キャンピングカーにおいても似たような傾向が見られます。同ジャンルにおいても、普通の国産キャンピングカーと同じように、比較的高額となる8ナンバー登録のキャブコン、バンコンは高い伸び率を示しましたが、「8ナンバー以外」に代表されるような低額商品は伸び悩みました。
その内訳をみると、キャブコンが183台(前年比169.4%)、バンコンが193台(前年比134.0%)と順調に出荷台数を伸ばしたことが分かりました。

しかし、軽キャンピングカーの構成比で41.2%を記録する「8ナンバー以外」の車両が前年の484台から284台とダウンし(前年比58.7%)、「キャンピングカートレーラー」、「その他」などに分類される車両も微減となって、全体としては、前年比10.5%ダウンの689台にとどまりました。

以上のことから、軽キャンピングカーを含む国産車全体においては、ユーザーの購買力が高まり、かつより快適な居住空間を求める傾向が生まれてきていることが読みとれます。

輸入車の台数は全体的に微減傾向

昨年海外から国内に持ち込まれた輸入キャンピングカーの総台数は286台(前年比83.6%)となりました。輸入車は、2012年に383台の輸入台数を記録して以来、2年連続減少傾向を示しましたが、その理由は、北米車においてはモーターホームの大型化によって日本の法規制に適合しない車種が増えたことや、ヨーロッパ車においても日本の厳しい排ガス規制による、審査基準の厳格化が高いハードルとなっていることが原因となっています。
しかし、それらの厳しい条件下で、むしろ健闘しているといえます。

ジャンル別に見ると、輸入台数がいちばん多いのはキャンピングトレーラーの184台で、全体の構成比でみると64.3%を占めました。
また、クラスA、クラスB、クラスC、キャンピングカートレーラーなどすべてのジャンルにおいて欧州製のものが北米製を上回り、欧州車と北米車の輸入比率は、約10対2となりました。

キャンピングカーの売上金額は業界全体で約320億円を突破

事業規模の指標となる売上金額を集計してみると、2014年度は、過去最高を記録した前年度の309億7,912万円をさらに上回る322億661万円(前年比104%)を達成しました。8ナンバー登録の新車は、2013年の176億8,151万円を微増ながらも上回る178億5,812万円(前年比101%)を計上しました。
また、出荷台数においては昨年をわずかに下回った「8ナンバー以外」の新車ですが、売上金額では昨年度の38億3,459万円を超える43億9,695万円(前年比(114.7%)を達成。中古車においては「8ナンバー以外」の車両の売上はさらに好調で、前年の6億872万円に倍する、12億5,603万円(前年比206.3%)を記録。新車・中古車ともども全体の売上金額を押し上げることに貢献しました。

しかし、やはり2年連続「170億円」レベルを達成した8ナンバー登録の新車の占める売上金額は、「8ナンバー以外」の新車を4倍以上引き離しており、今回も業界全体の総売上金額を向上させる原動力となりました。

このように業界全体の売上金額が伸びたことは、最初の章で触れたように、高額商品として収益率の高いキャブコン・バスコンや、バンコンにおいてもキャンピング車両としての構造要件を満たした本格的キャンピングカーが出荷台数を増やしたこととも連動しています。

ここ数年、ミニバンやワゴンを使った「車中泊ブーム」の流れに乗って、キャンピング車においても、寝るためだけの機能を優先した「8ナンバー以外」の車両が堅調に推移してきましたが、その車中泊も中身が問われるようになり、ミニバンなどよりは若干高額になる傾向にありながらも、キャンピングカーが約束する快適性を評価する動きが顕著になってきています。そして、その背景には景気浮上の機運が反映してきているように思われます。

一般社団法人日本RV協会

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