JRVAが調査・集計した国内キャンピングカーの保有台数データによると、2005年の調査開始以来増加し続けている国内キャンピングカー保有台数は、2016年に10万台の大台を突破。
昨年2021年には、前年から約8,600台が増加し、累計保有台数は136,000台となりました。
調査開始来、様々なタイプの車両が国内外から流通し、新しいライフスタイルが求められている昨今、キャンピングカーの存在が浸透してきていることが見て取れます。
他方、世界のキャンピングカー市場に目を向けてみると、日本とほぼ同じ国土面積のドイツでは、昨年時点でキャンピングカー保有台数が1,500,000台(日本の約10倍程度)と、引き続き国内マーケット市場としては拡大期が続くと予想されます。今年に入り、キャンピングカーの構造要件が変更となり、様々なニーズに合わせた多種多様な車両の発表も始まる中、キャンピングカー市場への期待がより高まってきています。
保有台数の増加に伴い、売り上げ総額についても2021年は過去最高となる635.4億円に達しました。
これにより、2011年時点での約211億円から過去10年間で3倍増となりました。
売上構成の中で最も成長が著しいのは、8ナンバーのキャンピングカーで新車・中古車ともに対前年比で100%を超える成長率となりました。(新車:122.4%、中古車:108.6%)
8ナンバーは、シンクや調理器具などの装備が整った車種が多いことから、昨今の新型コロナウイルス感染症や防災対策として、キャンピングカーの存在意義が見直された結果、購入者が増加したのではないかと考えられます。
累積保有台数・販売売上総額が過去最高を更新した2021年。実際にどのような層が販売店舗へ足を運ぶことが多かったのかについても調査を実施したところ、割合としては50代以上の世代が50%程度を占めており、次いで40代・30代・20代と続く形になりました。
一方で、20~40代ユーザー層の割合は昨年対比で上昇しており、さらにその中でも40代ユーザーの割合増加(昨対比1.6%増加、25.9%)が最も顕著でした。
キャンピングカーに興味を持つユーザーの年齢層が広がることで、多様なシーンや用途に合わせた仕様やデザインなど、今まで以上のバリエーションが求められていくかもしれません。
キャンピングカーの装備品として、もっとも注目度が高かったのは「電源システム」でした。
また、発電機やソーラーパネルといった発電機器だけに留まらず、リチウムイオン電池などのサブバッテリーなども上位にランクインする結果となりました。
キャンピングカーをテレワークする場所として活用されたり、スマートフォンをはじめとした各種電子機器の充電ニーズなど、様々な場所やシーンで電気を使うシチュエーションが増えていることが要因と考えられます。
様々なデータからも需要の高まりが垣間見えるキャンピングカー。実際にユーザーがキャンピングカーを購入した際の価格について調査をしたところ、最も多かったのは「400~500万円台」で全体の26.3%でした。
一方、昨対比で割合が増加したのは「800~900万円台」「1000~1500万円台」で、全体の約3割のユーザーがこの価格帯で購入をしていることから、今後も前項にあるような装備の充実やニーズに合わせた車両が誕生することで、最終的に高価格帯になるキャンピングカーが増えていくことが予想されます。
「キャンピングカー文化を日本に!」をテーマに、普及・市場の育成・環境整備の活動を行っているキャンピングカー製造・販売事業者等の会員で構成されたJRVAが毎年会員企業のキャンピングカーメーカーおよび販社ならびにキャンピグカーユーザーに対して、年に1度、調査・集計した結果を基に発表するキャンピングカーに特化した報告書。詳報については書籍としてJRVA事務局にて発売中。
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