台湾キャンピングカーレポート!
この秋、台湾にいってきました。
日本のキャンプギアメーカー「ロゴス」さんのファンミーティングが、ここ台湾で開催されるという話を聞きつけて、そのれっきとした「取材」と称して、ぶらっとしにいきました(笑) もちろんそのファンミーティングは台湾の方たちによるもので、100組400名の限定イベント。予約開始日に瞬殺で満サイトになってしまったそうです。
すごい。
そして実際にイベントに参加してみて、そりゃ驚いたわけです。なにがって? その様子は月刊ガルヴィの1月売りで紹介していますのでみてやってください。
さて本題の台湾でのキャンピングカー事情です。
お話をうかがったのは、台湾でアウトドア用品の代理店を営むディーン・チャンさん。ディーンさん自らキャンピングカークラブの主宰をしており、月に一度はクラブでキャンプを楽しんでいらっしゃる方です。
まず驚いたのは(驚いてばかりですいません)、台湾では自走式キャンピングカーの正規輸入は行っていないということ。日本の8ナンバーのような枠組みがなく、改造車あつかいとなり認められていないと言うことです。たとえばフォルクスワーゲンのT3といったキャンパーを輸入して、通常はキャンピングカーとして楽しみ、車検時は装備を通常の状態に戻し通すといった涙ぐましい努力を行っているそうです。まあオーナーはそういうことも好きでやっているんでしょうけれど(推測です)。そう遠くない時期に、8ナンバーのような枠組みが整備されるという話もあるようなので、その暁にはドッと自走式が入り込んでくるのかもしれません。ただ後ほどお話ししますが、台湾のキャンプ場のロケーションや道路事情が問題になるかもしれません。
なので現状、台湾でキャンピングカーというとトレーラーが主流となります。
2001年からトレーラーの輸入がはじまり、爆発的に増加したのは2012年から。現在の登録台数は約500台です。いままさに台湾キャンピングカーの黎明期といったところでしょうか。その500台のオーナーさんたちの熱量は大変なものでしょう。月一でキャンプを楽しむディーンさんのクラブでは、40—50代のメンバーがいますが、その中心は40歳前後だそうです。若い!
台湾のキャンプ場はそのほとんどが山間部にあります。九州とほぼ同じくらいの面積をもつ台湾ですが、台湾島の西側海岸沿い以外の地域はほとんどが山で占められています。富士山より高い玉山3,592mがあり、他にも3,000m級の山々が数多く連なっていて、キャンプ場は必然的にその山々を段々に切り開き造成されています。
なのでアプローチの道はどうしてもまだまだ狭いところが多く、キャンピングカーにはなかなか大変なロケーションも多いと聞きます。
だからといってキャンピングカーユーザーたちはめげることなくキャンプを楽しんでいるようです。日本だってそうですものね。
気になるキャンプ場のインフラですが、コンパクトながらもシャワーやトイレも清潔、区画にも水回り、電気など完備されているところも多くあるようです。トレーラー自身にもクーラーやLPガスを設置したりと充実したキャンピングカーライフを過ごしている感じです。
北回帰線が走る島ですから、夏は蒸し暑く、紫外線が強いので、ベストシーズンは秋から冬ですが、オーニングやタープを駆使して(もちろんエアコン!)、夏でも頑張っていらっしゃるとか。恐れ入ります。
高速道路には日本と同じがそれ以上に施設が充実したパーキングエリアがあります。こういったところに日本でいうRVパークみたいなものがあれば、自走式が普及した状況でも旅を楽しむことができるのかもしれませんね(勝手なこといってます)。
台北の街中にも、東京でいう若洲、大阪でいう舞洲のようなキャンプ場があります。そこにはトレーラも数多く配置されていて気軽に街中キャンプが楽しめます。台湾に遊びに行ったときに、ちょっと試しに泊まってみるのもいいかもしれませんね。
華中露営場 http://en.camp.org.tw/hccamp.php
いやー、とにかく美味しい台湾の旅、あ、取材でした。
<取材・撮影協力>
Taiwan Caravan & Travel Trailer Club / Tai Fong Caravans Club / 台灣露營車總匯 https://www.caravans.com.tw/
special thanks to Dean CHANG & family