1. トップ
  2. コラム一覧
  3. しう@SOTO2017年03月17日付けコラム
コラム

キャンピングカー女性一人旅の心得

「女性ならではの視点で」と期待されて始まった、このコラム連載。わたしには当初からの不安がありました。それは、自分が「おひとりさま」ということです。
キャンピングカーユーザーの多くは、ご夫婦や子ども連れのファミリー。数あるキャンパー雑誌も「家族」をターゲットとした記事が大半で、それも男性向けという印象です。
近年では「山ガール」など女性でもアウトドアを楽しむ傾向が大いに見られますが、キャンピングカーとなると女性をターゲットにした記事は皆無に等しいのではないでしょうか。キャンピングカーを運転する女性、ましてや単身となるとかなり希有な存在です。

キャンピングカーに住みながら放浪の旅をすること12年、最も多かったであろう質問が、
「危ない目に遭ったりしないの?」
でした。
女性一人旅が少ないのは、この一言に尽きるでしょう。そのうえ車中泊など不用心このうえない! と親御さんはじめ家族に反対されるのは必定で、我が家のように「いいよ」と二つ返事なのは稀も稀と思われます。

しかしながら類は友を呼ぶのか、徒歩の旅、バイクやクルマ旅、そしてキャンピングカー旅など何人かの女性一人旅さんと出会いました。
徒歩・自転車・バイク・クルマ旅では20代、キャンピングカー旅は50代以上がほとんど。ぽっかり空いている30〜40代の女性は結婚し子育てをしていたり仕事も要職にあるなどして、1泊2日くらいの旅行ならまだしも「一人旅」を満喫する時間的余裕がないのでしょう。
同じように結婚して子どもがいても一人旅を楽しんでいる旦那さんもいますが、奥さんでは出会ったことがありません。

女性一人旅の場合、「危険」を回避するにはテント泊よりもライダーハウスやユースホステルなどを利用するのが安心かつ安全でしょう。いくら節約のためとはいえ、キャンプ場ならいざ知らず公園や公共施設の軒先などでテント泊するのは無謀と言えます。
クルマの場合は、それにプラスして「車中泊」という選択肢が加えられます。
わたしはキャンピングカー以前に、20代の頃レンタカーで旅をしたことがあります。1〜2泊であれば最安値の軽自動車、1週間以上であればハイエースか実家のパジェロを借りました。
当時は女性二人旅(運転できるのはわたしだけ)でしたが、二人であっても危ない目に遭ったことがあります。
9月の北海道、夜間になってようやく辿り着いた山中の道の駅で、車内を就寝仕様に荷造りし直していたときです。駐車場のど真ん中にいた大型トラックが、ちょっと前進したりバックしたりしていました。「タイヤのチェックでもしているのだろうか?」くらいにしか気にしていませんでしたが、突然、方向を90度変えてこちらに向かって来たのです!
そのときは二人とも車内にいて窓にも目隠しを済ませた後だったのが不幸中の幸いでしたが、ライトで煌煌と照らされて心臓バクバク。さらにドライバーが降りて来て、何やら怒鳴りつけてきたからプチパニック。(酔っているようで、ほとんど聞き取れなかった。)
息を殺して無視していたら、今度はガクガクとクルマを揺さぶり始めるではないですか!
110番しよう!とケータイを見たら・・・圏外。ドコモが圏外。道の駅で。まったくの想定外です。(1998年当時)
なす術なく、ただただじっとしているうちにドライバーは飽きたのか、トラックに乗ってそのまま走り去ってしまいました。(その道の駅には街灯が申し訳程度にしか点いておらず、ナンバーを読み取ることはできませんでした。)
ホっと一安心したものの、またトラックが戻って来たらどうする? という強迫観念を払拭できず、やむなく移動することを決意。そこからもっとも近い道の駅まで50kmくらい走ったと記憶しています。

現在ではケータイ圏外の道の駅はないと思われますが、ごくたまに夜間消灯したり、駐車場が走り屋などの溜まり場になっているところに遭遇します。そういう場所は忘れないようメモしておき、次回からは夜間に利用しないよう行程を調整しています。
車中泊する場所は様々ですが、なるべくケータイ圏外の場所は避け、街灯の近くに停めるようにしています。
灯りがあるからといって自動販売機や公衆電話、トイレのすぐ近くには停めません。夜間でもトイレ休憩に立ち寄るクルマがいるので音で目が覚めたりするからです。自動販売機の音って、夜はけっこう響くんですよ。トイレはニオイも気になるし、年配の車中泊旅さんが近い場所を埋め尽くしている場合もあって、そこは譲っておくのが心遣いかなと思います。

キャンピングカーで旅するようになってからは、危ない目に遭ったことはありません。
乗用車は目線よりも下に窓があり、意図しなくても中が丸見えになりますが、キャンピングカーは位置が高く見えづらいという利点があります。しかも我がRocky21はフロント以外はペアガラスなので、日中は光が反射して外からは中がまったく見えないのです。
まして大型キャンピングカーに女性が一人しか乗っていないなどと、誰も想像しないでしょう。

たまに友だちを泊めると(もちろん女性のみ!)、普段とは違った生活習慣を発見します。
季節は夏、まず友だちがヒラヒラの袖無しワンピースで登場。彼女にとってはフツーの旅行スタイルなのでしょうが、どちらかというとキャンプスタイルが主体のわたしは驚きを隠せませんでした。たいていは「もっと不便なんだと覚悟してたけど、キャンピングカーって思った以上に《家》だね!」という逆パターンが多かったので、キャンピングカーに泊まる=キャンプ、という概念が彼女になかったのも新鮮です。どうやら「キャンピングカーとは、こういうもの」という事前情報があったようです。
我がキャンピングカー内の洗面台は物置と化しているので洗顔&歯磨きをキッチンのシンクでさせるのは忍びなかったのですが、「え? ぜんぜん気にしないよー」と言ってくれてホっとしました。ドライヤーが使えるほどの電力がないことも、すんなり理解してくれました。
旅をしていても、朝風呂で髪型を整えお化粧し、ファッションを楽しむ女性は多いと思います。そしてそれは、傍目からも見えてしまうものです。「女性が一人暮らしするなら、わざと男性ものの下着などを外に干すといい」などと言いますが、女性一人旅でもそのような防衛策をとった方が安全かも知れませんね。

もし犬を飼っているなら、一緒に連れて行くのもいいです。癒されるというだけでなく、犬は優秀な用心棒としても心強い旅のパートナーになります。夜間、何者かがクルマに近づいただけで吠えて教えてくれるし、トイレに外に出るときも怖いと思ったらついてきてもらえば安心です。
今までに出会った、数少ないキャンピングカー女性一人旅さんも、3人中2人が犬連れでした。
旅の思い出も、きっと2倍になるでしょう。

わたし個人の意見ですが、危険という意味でもっとも脅威を感じたのは「クルマ(機械)に関して無知である」ということです。
なにせ12年前まではオイル交換すらしたことがなかったのです。クルマの構造を、何一つ理解していませんでした。
自分が乗っているクルマのメンテナンスに必要な、基本的なことくらいは勉強しておくべきですね。

 

しう@SOTO

松本周己(しう@SOTO) 20年以上前から、主にレンタカー(軽自動車〜ハイエースロングなど)で車中泊旅を楽しんでいたが、ふと「ネットを通して仕事ができれば、どこにいても構わないのでは」と思い立ち、独学でウェブデザイナーになり、2005年、ついにキャンピングカーを自宅兼仕事場としてしまった生粋の自由人。夏は北海道、冬は九州で過ごしています。 一応、女性らしく(?)根は機械オンチなため、日進月歩の日々。 BLOG>http://soto.sblo.jp/

http://soto.sakura.ne.jp/

関連コラム

キャンピングカーのライバルって、何だろう?

わたなべたつお

2017年12月01日公開 (2015年09月17日更新)

キャンピングカー2人旅のコツ

町田厚成

2017年11月17日公開 (2015年08月27日更新)

快適なキャンピングカーライフのためには駐車のしかたも重要です

しう@SOTO

2017年11月02日公開 (2017年07月03日更新)

3日間で1400km! 激走高速道路周遊記

山口則夫

2017年10月20日公開 (2017年10月16日更新)

子供はキャンピングカーの旅でたくましく成長する

岩田一成

2017年10月06日公開 (2017年06月16日更新)