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コラム

キャンピングカーの「走り」について

これまで所有してきたキャンピングカー(バンコン、キャブコン)で、15万kmほど走りました。

また、「キャンプカーマガジン」誌上で、毎回さまざまなキャンピングカーの試乗インプレッションをする連載ページを担当しており、国産バンコン、キャブコン、バスコン、セミフルコン、フルコン、軽キャンパー、トラキャン、欧州モーターホーム、全長9mを超えるクラスCまで、ほぼすべてのカテゴリーのキャンピングカーを運転してきました。足回りパーツの走行テストやベース車両の実走テスト、プライベートで運転させてもらった友人のクルマなども合わせると、キャンピングカーのドライブ経験はかなりの台数に上ります。

そうした経験を踏まえ、今回は「キャンピングカーを安全・快適に走らせるポイント」について簡単に説明してみようと思います。

架装によって車両重量が増加し、空気抵抗の大きいフォルムを身にまとったキャンピングカー。モデルによって多少の差こそあれ、その走りが一般乗用車より劣るのは当然のことです。何より大切なのは、それぞれの車種が持つ特性を理解して安全運転に努めること。それができれば、特別な不満や不安を感じることはさほど多くないでしょう。

もちろん、キャンピングカーが「家」ではなく「クルマ」である限り、居住空間だけではなく走行時の安全性と快適性も可能な限り向上しておきたいところです。走行性能に直結する足回りパーツを導入するのもひとつの手ですが、ここでは誰でも簡単にできる走行性能アップのポイントについてお話ししたいと思います。

 

ひとつ目は、「無駄な荷物をこまめに降ろす」こと。

これは簡単にできそうでいて、実はすごく難しいことでもあります。キャンピングカーは、キャンプ道具や生活必需品など積むべきものも多いですし、それを受け入れるだけの広大な積載スペースを持っているからです。

しかし、クルマが重いことは百害あって一利なし。クルマが重いと動力性能はもちろんのこと、ブレーキ性能、コーナリング性能、燃費もすべて悪化します。もともと架装で重量が増加したキャンピングカー。そこに際限なく荷物を積み込めば、走行性能はさらに悪化する一方です。

例えば、奥様や子供たちを乗せてお出かけした後、家族を降ろして1人で走ってみると明らかにクルマの動きが軽くなっているのを体感できるはず。無駄な荷物を降ろせば、これと同様の効果が得られるわけです。

 

もちろん、荷物をたくさん積めることもキャンピングカーのメリットのひとつですから、「積んではダメ」というわけではありません。あくまでも、「必要のない無駄な荷物を常時積みっぱなしにしないように心がける」ということです。

筆者が現在乗っているキャブコンは、レジャーだけではなく仕事や日常の足としてもフル活用しているため、とくにその点には注意しています。

仕事の足として遠出をするときに不必要なキャンプ道具を満載したままでは、クルマが重くなり燃費も悪くなります。「しばらくキャンプに行かないから、大型のキャンプ道具だけでも降ろしておこう」「暖かい季節になったので、重い冬用のスクリーンタープは降ろしておこう」といったように、その都度判断して不必要な荷物はこまめに降ろす。

面倒な作業ですが、こうしたちょっとの心がけがキャンピングカーに対する負担を減らし、安全性や走行性能の向上へとつながるのです。

 

もうひとつのポイントは、「ATシフトを積極的に手動操作する」こと。

パワー&トルクに余裕のあるクルマであれば、ATに頼りっぱなしでもストレスを感じることは少ないでしょう。しかし、車重に対してエンジンが非力なモデルをキビキビと走らせるには、加速時や登坂時に手動でシフトダウンする操作が必須となります。

とくにガソリンエンジンは、ディーゼルエンジンと比べて低回転時のトルクが細く、高回転まで回してパワーを出す特性となっています。ATのキックダウンに頼りっぱなしではなく状況に合わせてシフトを手動操作することで、常にパワーバンド(エンジンが効率よく力を発揮できる回転域)をうまく使う。それが、重量級のキャンピングカーをストレスなく走らせるコツです。

 

ほかにもさまざまなポイントがありますが、上記の2点を心がけるだけでもキャンピングカーの走りは大きく向上します。

架装によって重量が増加し、空力上不利なフォルムを身にまとったキャンピングカー。

その特性をよく理解し、常に慌てず焦らず安全運転を心がけましょう。

 

岩田一成

キャンピングカーライフ研究家/キャンピングカーフォトライター。日本大学芸術学部卒業後、出版社勤務を経て、2003年に独立。ライター・エディターとして、自動車専門誌を中心に累計1000誌以上の雑誌・ムック製作に携わる。家族と行くキャンピングカーの旅をライフワークとしており、これまでに700泊以上のキャンプ・車中泊を経験。キャンピングカー専門誌『キャンプカーマガジン』でスーパーバイザーを務めるほか、ムックやWEBでキャンピングカーに関する記事を多数執筆。著書に『人生を10倍豊かにする 至福のキャンピングカー入門』がある。

http://www.iwata-kazunari.com/

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